ラムサール湿地近接
風車反対する会
「加茂は日本遺産」
代表呼びかけ人 佐久間憲生(出羽三山の自然を守る会代表)
「荒波を超えた男たちの夢が紡いだ異空間~北前船寄港地・船主集落~」
江戸時代中期~明治30年代にかけて、日本海周りで物資を売り買いしながら大阪と北海道を結んでいたのが「北前船」です。
その寄港地となっていたのが加茂で、日本海や瀬戸内海沿岸には山を風景の一部に取り込む港町が見られ、15道府県49ヵ所がこの日本遺産に認定されております。
今年は酒井家が省内に入って400年ということで色々な取り組みが行われておりますが、加茂は庄内藩の城下町であった鶴岡の生活物資を陸揚げする重要な港町であったと思われます。
また、北前船は物資に限らず、上方や寄港地のそれぞれの文化も伝えられ、今でも私たちの生活にさりげなく根ざしております。
加茂地区は、当時の鶴岡市が、2017年にすでに認定されていた酒田市と同等の貴重な地域である事を強調して2019年に追加認定に至ったもので、日本遺産の港町にとって風車は景観を損なうものにほかなりません。
この日本遺産を鶴岡市民が一つとなって共に大切にし、地域人口の減少が進む中で、港町の再生にこそ取り組む必要があります。
日本遺産は「地域の歴史的魅力や特色を通じて日本の文化・伝統を語るストーリー」を文化庁が認定するものです。
ストーリーを語る上で、加茂周辺の環境、北前船船主の家屋と蔵、善宝寺等は魅力ある有形・無形の文化財です。
今、これらの文化財を地域が主体となって整備・活用し、発信していく事が求められております。
鶴岡市には他に「出羽三山」と「サムライゆかりのシルク」も認定されており、鶴岡市の風力発電のガイドラインでは、日本遺産の出羽三山には建設しない、とされております。
加茂も日本遺産であり、日本遺産を活用し港町の再生に取り組む事が、地域の活性化を図る意味で重要です。
以上の事から、日本遺産の価値を損なう風力発電は不要です。